こんにちは、さりりです。
今回はモーションの調整をしようと思います。
今回も朱里様作成のモーション「おねがいダーリン」のモーションを使わせていただこうと思います。モーションを調整する前に必ず配布されたモーションデータに付属されているテキストファイルを確認して必須ボーンを入れるようにしてください。必須ボーンの入れ方は前回の準標準ボーン編をご参照ください。

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まず元の動画を見て、どのようなモーションかを確認します。

モデルによってボーンの位置や角度が全然違うので、モーションを読み込ませただけでは体に腕がめり込んだりしてしまったり足がぐねっと曲がったりする事がほとんどだと思います。

今回もkanaha様のイギリスモデルを使用いたします。
わかりやすいように、元になったアメリカンショートチワワ様の「スウェーデン娘 1.00」も横で同時に踊らせています。

見ると、元々は手を組んでいるところや手を合わせているところが、kanaha式イギリスでは手がクロスしてしまっている事がわかります。さっそく直しましょう。

基本的に根元のボーンから動かして調整すると楽です。腕の調整は肩から。
ボーンの動かし方は、まず動かしたいボーンを選択(左のボーン一覧から選択) して、ウインドウ右下のXとかYとか書かれているアイコンをクリックしたまま動かすと動きます。

上が回転、下が位置の移動です。実際に動かしてどういう感じか確かめてみるのが一番わかりやすいと思います。位置の移動が出来ないボーンは下の位置移動は機能しません。

いい感じに動かせたら、ボーン操作の「登録」ボタンを押します。これで動かした位置で登録されます。
手を組み始めるキーフレームを探し出し、両肩のY軸を動かして手を組ませるように調整します。手を離すまで肩だけをまず調整します。

先に腕や手首などを調整すると、あとで肩を弄るとまた腕や手首の調整のしなおしになってしまいます。ですので、調整する部分の最初と最後(とその途中)の肩のフレームは先に調整します。

結構肩だけでも綺麗に調整できちゃったりするのでおすすめです。

でも肩だけだと……

正面から見ると綺麗でも横から見ると体から離れてしまっていたりするので……

腕、ひじ、手首も動かして微調整します。

カメラに映っている場所、モーションで一番魅せたい部分等だけでも調整すると、とても可愛くなると思います。

やはりおねがいダーリンなので「おねだりしてみて欲しいの~♪」の「おねだり」の部分は特に可愛くおねだりポーズさせてあげて欲しいなと思います。


肩だけでは調整しきれない場合は腕も先に調整して、あとはひじと手首を微調整という感じでやってます。

ラスト付近の両手を組んで「おねだり♪」の部分や最後の両手を組むところは、両手を組ませるの調整がとても大変ですが、組ませておねだりさせるととても可愛くなるので是非やってみてください。

ところで個人的に下の画像のボタンも愛用しています。

主にセンター・グルーブや足IKの調整する時、位置Yを0に戻したい時に重宝してます。足が地面の上を滑ってしまう状態になってしまう時、足が地面から浮いた状態で踊っている時等。

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ある程度まとめて同じような調整をしたい場合は、まとめて選択して「編集」タブにある「ボーンフレーム位置角度補正」を使うときもあります。
女性モーションをがに股にしたり、逆に男性モーションを内股にしたりとか。


シフトボタンを押しながら選択したいボーンを複数選択して選択フレームを指定。(全部のフレームを指定したい時は適当に大きい数字を入力して0~10000等にすれば全部のフレームを選択できます)

位置や角度を選択したボーン・フレームに付与することができます。足の角度をいじれば内股になったりがに股になったり。がに股に関しては、のののPが「がに股モーフ追加プラグイン」(http://moeechandon.blog111.fc2.com/)を配布していらっしゃいます。

また、モーション調整に便利なプラグインも多々あると思いますので、探してみると楽に調整できると思います。

◆3

ところで、おねがいダーリンの元のモデルさんは上の画像からもわかるとおりかなり大きめのモデルさんです。
なので子供モデルに読み込ませると足の長さが足りずに、大変な事になってしまいます。

ヒナタ様の「ちびりす」モデルを使用させていただきました。
通常の小柄な女性モデルにも少し足の開きが大きい場合があるかもしれません。そんな時は先程の「ボーンフレーム位置角度補正」で足の開きを小さくできます。

「センター」「グルーブ」「○○IK」系のボーンをシフトを押しながら選択して、0~最後(1万等の適当な大きい数字でOK)フレームを指定して「範囲選択」ボタンを押して選択状態にしたら、「編集」タブから「ボーンフレーム位置角度補正」窓を出します。
モデルの大きさにもよりますが、子供やミニサイズのモデルさんなら0.5以下の数字を「ボーン位置」のX、Y、Z全てに入力してOKを押します。

そうすると、無理のない足の幅になりました。女性モデルだと0.8~0.9くらいで丁度いいかも?
逆に小柄な女性モデルで作られたモーションを男性に流す時は1.2等大きくするとかっこよくなるかもしれません。

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そんな感じで調整して出来上がったものがこちらです。

(この動画は朱里様の許可を得てUPしています)


これは特にがに股にさせたり足の幅を広げたり小さくさせたりはしていません。
カメラに映る範囲だけでもいいので調整すると綺麗に踊ってくれるようになりますので、ぜひ!